当センターについて

部門紹介

発達援助科

当センターでは、入所・短期入所・通園センター・外来診療をご利用されている方々を対象に、理学療法、作業療法、言語聴覚療法、臨床発達心理などの専門の立場から、障がい、年齢・発達段階などに応じて、リハビリテーションを行なっています。また、入所利用者様に対しては、心豊かに、心地よい生活を送れることを目指し病棟担当制を基軸とし、他職種と連携しながら、一人ひとりに寄り添い、ライフステージに合わせた支援を行っています。

理学療法

乳幼児から高齢期までの、運動の遅れや障がい、呼吸機能の障がい、身体のかたさ等を抱えていらっしゃる方々を対象とし、日常生活の中での困難感を軽減させるために適応能力を高め、さらに、潜在能力を引きだすことで、健康状態を保ち、その人らしくより輝いた生活を送れることを目指しています。

ご家族・他職種と連携をとりながら、個別での理学療法の提供。さらには、集団、社会生活の中で利用者様と介助者(ご家族・職員等)が互いに安心して生活できるよう専門的な立場からの支援を行なっています。

身体にかたさがある方には手足を動かす運動やリラクゼーションを、運動の遅れや障がいがある方には、寝返る・座る・立つ・歩く・手を動かす等の運動療法を、呼吸機能の障がいを抱えている方には呼吸が楽にできるようなかかわり等を行ない、また、生活の場面(食事・あそび・学校・休息時等)に合わせて様々な姿勢がとれるよう、補装具(車いす・座位保持装置、短下肢装具等)の福祉機器の作製・調整を含めた姿勢ケア・ポジショニングを行なっています。


作業療法

作業療法では、暮らしや人生に欠かすことのできない、日常生活動作や遊び、余暇活動、休息、社会活動等が行いやすくなることを目的とし、障害特性や発達段階に合わせた支援を行なっています。

日常生活に必要な粗大運動、手の運動の発達や機能の向上を促し、日常生活動作に必要となる運動の練習を行います。食事や排泄動作、移動などの能力が発揮しやすくなるよう、自助具の作成や福祉用具の選定、環境調整を行なっています。
また、一人ひとりの認知発達段階に合わせた感覚体験により、発達の促しや機能の維持を図りながら、生活において過ごしやすくなる身体づくりを目指します。
障害が重度であっても、快・不快や感情の表出、意思の表出、他者との交流が広がるよう、遊びやコミュニケーション機器の工夫によるコミュニケーション支援を行なっています。
 生活に必要となる車いすや、座位保持装置等の補装具については、作製とフォローアップに携わります。呼吸・摂食・排泄等の生命維持機能を育み、その機能を保つことができるよう、それぞれの生活に合わせた姿勢づくりを支援しています。

 ご家族や他職種との連携を大切にし、対象となる方の生活や人生が豊かになるよう努めます。

言語聴覚療法

当センターの言語聴覚士(ST)は、主に入所されている重症心身障害児(者)の方への支援を中心に、通園及び短期入所の方に対して摂食・嚥下に関する支援並びに言語コミュニケーションに関する支援をおこなっています。

1)摂食・嚥下面への支援

日常的な食事場面に介入し、実際に食事介助に入りながら、その方の発達段階に応じた食形態や食具・介助方法の検討、さらには多職種と連携して食事姿勢等の食事環境を検討します。多職種も交えて利用者一人一人の日々の食事での注意点を明確にするとともに、個別訓練では、間接的嚥下訓練や直接的嚥下訓練を実施しています。また、必要に応じて医師がおこなう嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査に参加し、総合的に評価したうえで、利用者にとっての”食べること”をいっしょに考えます。

2)言語コミュニケーション面への支援

日常的に言葉でのやりとりが可能な方に対して、言語面での検査・評価を実施し、理解の程度を明らかにしたり、話す訓練をおこなっています。発達支援外来では、医師の指示のもと、言語検査及び構音検査、知能検査も実施しています。

心理療法

一人ひとりの生涯を通した成長・発達に寄り添い、発達的観点をもって、心の育ちや安定を支援していくことを目指しています。

入所されている利用者様に対しては、発達評価の実施と個別のかかわりを行っています。
発達評価を通して、個々の利用者様の発達の状況を捉え、他職種と共有を図っています。また、発達評価をもとに、支援の方向性の検討や工夫を行っています。
個別のかかわりでは、発達期にある方には社会性や対人関係を築く上で重要となる相互的なやり取りの促しを目指した支援を行っています。お話をしたい思いをたくさん抱えていらっしゃる方とはゆっくりとお話しする時間を持ちながら、気持ちの充実を図ることを目指しています。

当センターの外来に来られる利用者様に対しては、相談の目的に合わせて、発達検査や知能検査を実施しています。